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上田義彦 写真展「いつでも夢を」開催のお知らせ

  • 執筆者の写真: オンザヒル ギャラリー
    オンザヒル ギャラリー
  • 2023年6月27日
  • 読了時間: 5分

更新日:2023年8月8日

2023年7月26日(水) − 8月13日(日) 代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラム

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1995年 福建省 photo by Yoshihiko Ueda

1990年から2011年までの夢の軌跡、 サントリーウーロン茶が物語る中国の記録と上田義彦の眼差し  東京代官山のアートギャラリー gallery ON THE HILL(代官山ヒルサイドテラス内)では、2023年7月26日(水)から8月13日(日)まで、 サントリーウーロン茶の広告写真を手掛けた写真家の上田義彦による個展「いつでも夢を」を開催します。同時期に、同タイトルの写真集(345作品収録)が赤々舎から出版され、小山登美夫ギャラリー六本木では上田義彦展が同時開催されます。  24歳の時に「流行通信」でデビューして以来、40年もの歳月をかけて様々な被写体と向き合い続ける上田義彦。神聖な森や川、自身の家族、ポートレイト、建築など、主題の多様さと表現領域の広さが上田作品の特徴です。長年、愛機であるディアドルフ8×10(エイトバイテン)の大型カメラを携えて世界中を旅し、自身の中にふと湧き上がる強い印象を写真という媒体に封じ込めてきました。また、アート作品の制作と並行して広告制作にも精力的に取り組み、広告写真という枠組みの中でも自身の表現を模索しています。若き日の上田と制作を共にしたアートディレクターは、なかなかシャッターを切らない写真家だったと撮影時のエピソードを語ります。被写体との睨めっこを交わしながら培った頑固な眼は、アートと広告の垣根をも超越した瞬間を視つめているようです。  本展覧会は、上田の代表作であり、今なお後世に語り継がれる広告写真でもあるサントリーウーロン茶の作品シリーズをご紹介します。本作はサントリーの宣伝部をはじめ、コピーライターの安藤隆氏やアートディレクターの葛⻄薫氏、そして、この広告にかかわった多くのスタッフの方々と共に制作されました。1990年から2011年までの約20年間、南は海南島から北はハルビンへとロケ地を求めて中国各地を巡った旅の記録であり、撮影が1990年に始まったことから、変容していく中国を写し出す歴史の記録とも言えるでしょう。  上田は当時の中国の風景を「遥か感」という言葉で表現しています。広大な地にぼんやりと霞んだ空気の層が漂う独特な眺めと、その時代を生きる人々の人間模様や美しい風景がインスピレーションとなり、サントリーウーロン茶の数々の名シーンが生み出されました。多彩な表現の中には、ロケを進める中で偶発的に遭遇した光景や情景なども含まれており、旅を重ねることで膨らんでいく、ワクワクとした上田の穏やかな喜びが写真に鮮明に焼き付けられています。  本展のタイトルは 、上⽥が初期に撮影を手掛けはじめた頃のサントリーウーロン茶のCMで使った名曲「いつでも夢を」 のタイトルをそのまま引⽤。昭和30年代後半の日本で流れたこの曲と同じように、どこか懐かしいサントリーウーロン茶シリーズに添えられたタイトルには、複雑で変化の激しい時代を眺める上田の想いが込められています。会場に散りばめられた物語の断片群は、ファインダーから覗く上田の眼差しがシンプルに開かれているからこそ、いつでも夢を捉えていけるのだと教えてくれるでしょう。  会場では 広告写真として 8×10カメラで撮影された作品と共に、上田がロケの合間に35mmフィルムカメラで撮影したスナップを展示販売いたします。自身で現像を行う上田は、写真そのものが持つ美しさを実験的な額装で体現させます。 数十年の時を経て再び浮かび上がる、サントリーウーロン茶の作品シリーズをどうぞお楽しみください。



ウーロン茶のことを想うと、

なぜか僕は決まって冬の北京空港に降り立った時のことを思い出す。

 

1980年代の北京空港は今とは違い、かなり小さな空港だった。

当時そこに降り立つと暖房に使う練炭や石炭を燃やしたような香りが

いつも微かに漂っていた。そして、その香りを嗅ぐたび、

中国にまたやってきたんだという静かな喜びが、ふつふつと湧いてきた。

当時の古いロビーのガラス窓越しに、

ボーッと白く煙った、遥か遠くの水平線を見つめていると、

自然に「遥か感」という言葉が僕の頭に浮かんできて、

その度、その言葉をそっと心の何処かで呟いていた。

(写真集「いつでも夢を」序文より) 上田義彦


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1992年 北京 photo by Yoshihiko Ueda

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1994年 上海 photo by Yoshihiko Ueda

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2002年 ハルビン photo by Yoshihiko Ueda

【展覧会概要】

タイトル:上田義彦 写真展 「いつでも夢を」

会期:2023年7⽉26⽇(⽔)− 8⽉13⽇(⽇)

開場時間:12:00−19:00(最終⽇11:00−19:00 *時間変更)

定休日:⽉曜⽇

入場料:500円(⾼校⽣以下無料) 会場:代官⼭ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラム、gallery ON THE HILL

〒150-0033 東京都渋⾕区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟1F

共催:⼀般社団法⼈オンザヒル(gallery ON THE HILL)、上⽥義彦写真事務所 協賛:サントリーホールディングス株式会社、サントリー⾷品インターナショナル株式会社、株式会社サン・アド

協力:株式会社フレームマン

グラフィックデザイン:葛⻄薫

展示販売作品:写真作品、写真集

お問い合わせ:info@galleryonthehill.com

www.galleryonthehill.com ※誠に勝手ながら祝花等につきましては、謹んで辞退させていただきます。

【同時開催|⼩⼭登美夫ギャラリー六本⽊】

タイトル:上⽥義彦展「いつでも夢を・永遠要憧憬」

会期:2023年7⽉29⽇(⼟)−8⽉26⽇(⼟)11:00-19:00 [休廊⽇:⽇⽉祝|夏季休廊⽇:8⽉15⽇(⽉)−19⽇(⼟) ]

会場: 106-0032 東京都港区六本⽊6-5-24 complex665 2F | 03-6434-7225

オープニングレセプション:7⽉29⽇(⼟)17:00-19:00 tomiokoyamagallery.com


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上⽥義彦 Yoshihiko Ueda(写真家) 1957年、兵庫に⽣まれる。写真家。多摩美術⼤学教授。東京ADC賞、ニューヨークADC、⽇本写真家協会作家賞など、国内外の様々な賞を受賞。

2011年にGallery916を主宰。代表作に、『Quinault』(京都書院、1993)、『AMAGATSU』(光琳社、1995)、『at Home』(リトルモア、2006)、『Materia』(求⿓堂、2012)、『A Life with Camera』(⽻⿃書店、2015)、『FOREST 印象と記憶1989-2017』(⻘幻舎、2018)、『68TH STREET』

(ユナイテッドヴァガボンズ、2018)、『林檎の⽊』(⾚々舎、2017)、『PORTRAIT』(⽥畑書店、2022)『Māter』(⾚々舎、2022)、『いつでも夢を』(⾚々舎、2023)などがある。また、2021年に公開された、映画『椿の庭』は⼤きな反響を呼び、映画監督としての仕事も注⽬されている。

www.yoshihikoueda.com PhotoBy_Yoshiko Kojima



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1992年 北京 Photo by Yoshihiko Ueda

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2003年 南京 photo by Yoshihiko Ueda

 
 
 

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