top of page

NEWS

黒谷和紙作家 ハタノワタル展 「おかえり」

2024年2月9日(金)ー 2月18日(日) gallery ON THE HILL (代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラム)


個性あふれる展示協力者と共に創る心温まる空間と、ハタノワタルの記憶が彩る「窓からの風景」シリーズ 東京代官山のアートギャラリー gallery ON THE HILL(代官山ヒルサイドテラス内)は、2024年2月9日(金)から2月18日(日)まで、 京都府綾部市を拠点に活動する黒谷和紙作家ハタノワタルによる個展「おかえり」を開催します。当ギャラリーでは、2021年に開催した「とまる」展以来の2度目の個展となります。

兵庫県の淡路島で生まれ育ち、多摩美術大学で油絵を学んだハタノワタルは、在学中に絵画の支持体として和紙に出会い、丈夫で美しい和紙の素材感に魅了されました。国内に多くの産地を持つ和紙の中でも最も強度があり、どこか懐かしい素朴な風合いを持つ黒谷和紙に惹かれ、25歳の時に黒谷和紙職人になる道を歩み出します。 ハタノは伝統工芸である紙漉きと、古くから続く日本の暮らしを活動の根幹としています。また、伝統を守るだけではなく、 和紙を素材としたアート制作や内装施工などを通して、現代の私たちに多様な和紙の可能性を体現してきました。800年という歴史の上に成り立つ黒谷和紙の紙漉き産業は、ハタノの制作のインスピレーションへと昇華しています。すごくシンプルだけど、歳月や職人たちの想いが重なることで美しく輝くもの。ハタノの美意識は、和紙の歴史と対峙することで育まれたものであり、古と今とを繋いでいくことへの憧れでもあります。

本展覧会はタイトルを「おかえり」と題し、個性あふれる展示協力者と共にゆったりと寛げる場をつくり上げます。ハタノにとって「おかえり」という言葉は、自分が落ち着ける場所に戻って来たことを意味し、 昨今では核家族や一人暮らしなどの世帯が増え、「おかえり」という言葉も失われていくのではないかと危惧していると言います。 さらには、心が痛む出来事が相次ぐ今を⽣きる私たちに、安らぎと落ち着きを取り戻せる場所を提供したいという想いを 込めて。 本展ではハタノの平面作品「窓からの風景」シリーズや和紙で仕上げた家具を中心に、うつわ(清水善行)、照明( NEW LIGHT POTTERY )、じゅうたん(山形緞通)、スピーカー( listude )で構成された温もりのある空間を展開します。

和紙の下地に顔料で自由に描く「窓からの風景」シリーズには、ハタノの日常生活や旅をする中で出会った様々な風景が浮かび上がります。風景といっても特定された場所を描くのではなく、記憶の中にある複数の美しいシーンを重ね合わせた風景であり、モチーフは雲、扉、窓、ぼんやりとした風景など。会場では、雲をモチーフにモノクロの顔料で描いた4.8m×1.9mの巨大な作品を発表します。変幻自在な雲はハタノにとって自由の象徴であり、雲を描くことは自由と向き合うことでもあります。伝統に守られた紙漉きとは対照的に、作家の内面から溢れる感情や記憶が自由に解放された「窓からの風景」シリーズ。ハタノのというフィルター=窓を通して広がる多彩な風景は、観るものの想像力を掻き立てることでしょう。  ゆったりと寛げる空間と共に、ハタノの記憶が彩る縦横自在な世界観をお楽しみください。

 

「おかえり」

高校生の頃、よく夕日を見に海岸に出かけた。 海と太陽がつくる空の色は安らぎの時間を与えてくれ、 砂浜に座ると「おかえり」と言ってくれているようだった。 人は帰る場を潜在的に求める。そこは、心が裸になれる場なのだろう。 「おかえり」という言葉が少しずつ減ってきていると思う現代。 その言葉に内在する安堵感も時代の流れが少しずつ食べていっているようだ。 こんな時代だからこそ、ゆっくりくつろげる場を。

ハタノワタル


 

【展覧会概要】 タイトル:黒谷和紙作家ハタノワタル展「おかえり」

会期:2024年2月9日(金)− 2月18日(日)

開場時間:12:00−19:00(最終日11:00−17:00)

入場料:無料

主催:一般社団法人オンザヒル(gallery ON THE HILL)

展示協力:清水善行(うつわ)、NEW LIGHT POTTERY (照明)、山形緞通(じゅうたん)、listude(スピーカー)

展示販売作品:平面作品、コラボレーション作品(照明・スピーカー)、 家具、 折敷、小箱、和紙など

お問い合わせ:info@galleryonthehill.com

URL:www.galleryonthehill.com トークイベントご参加申込受付中:https://galleryonthehill20240210.peatix.com/view


【作家プロフィール】

ハタノワタル 黒谷和紙作家 過去からつながってきた物事に興味を持ち表現するアーティスト。800年の歴史をもつ「黑谷和紙」の産地である京都府・綾部にて和紙を漉きながら静かに自分と向き合う時間を絵画や空間を通じて提案する。 1971年 淡路島に生まれる 1995年 多摩美術大学絵画科油画専攻卒 1997年 日本で続いてきた仕事、暮らしを先へ続けることを目的に黒谷和紙の修行をはじめる 2000年 黒谷和紙漉師として独立 2005年 現在の住む集落に移住 2007年 京もの認定工芸士

以降、国内外で個展グループ展を開催する傍ら、和紙を使った空間作りをする。 主な仕事:

広島JPビルエントランスアート施工。琵琶湖ホテルクラブラウンジアートワーク、空間施工。Log onomichi 空間施工、アートディレクション。Hotel touアートワーク、空間施工。由縁別邸アートワーク。他多数 展覧会(国内):

Licht(札幌)、gallery ON THE HILL(東京)、85.4(東京)、白紙(東京)、雨晴(東京)、桃居(東京)、うつわ祥見(鎌倉、伊豆)、evam eva(山梨)、Analogue Life(名古屋)、やまほん(伊賀、京都)、Wa.gallery(大阪)、他多数 展覧会(海外):

拂石軒Forestone(西安)、 小慢(台北)、 元白(杭州)、Mac(France Perouges)、Porch gallery(L.A.)今後、中国、コペンハーゲン、トロントで個展の予定 https://www.hatanowataru.net/

【展示協力プロフィール】 うつわ|清水善行(陶芸家)  1966年熊本県生まれ。黒牟田焼丸田正美窯にて修行した後、1994年に京都府南山城村童仙房に独立。地上式穴窯、地下式穴窯、割竹式登り窯を自ら築き、白磁や焼締、粉引、刷毛目などを中心に制作。土が焼き物に変わることを信条とし、土作りから焼き上げるまでので工程の中で、素材の力を出来るだけ生かした作陶を行う。 https://shimizu-yoshiyuki.jp/ 照明|NEW LIGHT POTTERY(ライティングデザインユニット) NEW LIGHT POTTERYは2015年にライティングデザイナーの永冨裕幸と奈良千寿が設立した、奈良を拠点とする照明メーカー。既製品の多くは建築家やインテリアデザイナーとのプロジェクトで、必要とされた光の機能とデザインから生み出されている。【100年後に残る照明プロダクト】を目指したシンプルなデザインと高い品質の照明は、どんなスタイルの空間とも調和しながら、確かな存在感を示す。


じゅうたん|山形緞通(じゅうたんブランド) 山形県山辺町のオリエンタルカーペット株式会社によるじゅうたんブランド。1935年に、中国・北京より技術者7名を招き、屋内敷物用織物「緞通」の製法と技術を習得。以来、日本の生活様式、風土に根ざした独自のじゅうたんを発展させ続けている。国内で唯一、糸づくりから染色、織り、仕上げまで、じゅうたんの全製作工程を自社工房で一貫管理する。 https://yamagatadantsu.co.jp/ スピーカー|listude(音響アトリエ)

2007年より奈良を拠点に、能動的な「聴く」からはじまる、もの・こと・感覚などを通してさまざまな提案を試みる音響のアトリエ。多面体・無指向性スピーカーの開発・製作、コンサートの企画&音響、音を通じて感覚の広がりを体験する「音欒」プロジェクトなどを行う。2021年、屋号「sonihouse」を「listude」に変更。




Comentarios


bottom of page